乳房再建サロン 20周年記念講演会 〜必要な情報にたどり着くまでに〜

横浜を拠点に活動される乳がん患者会"乳房再建サロン"様は20周年を迎えられ、乳房再建のパイオニアである先生方4名による講演、経験者様による体験会がありました。 当院も数多くの乳がん患者様に関わらせていただいているサポーターとして、情報の架橋となれるよう講演会に参加させていただきました。 今回は講演会の内容と、会の様子についてご紹介させていただきます。
乳房再建の選択肢と大切なポイント
乳房再建の選択肢と大切なポイント 乳がんの罹患率が高まる中、日本では乳房全摘後に乳房再建を選択する患者は約18%と少なく、韓国の53%と比べて低い現状があります。乳房再建は患者のQOL(生活の質)向上につながり、選択肢の拡大が望まれています。富山大学の佐武利彦教授は、年間約150例の乳房再建を担当し、自家組織再建、インプラントによる人工乳房、脂肪注入による再建の3つの方法を紹介。患者の希望や術後の経過、個別のニーズに応じて最適な方法を選ぶことが重要であり、情報収集と医師との信頼関係が不可欠と話されました。

新しい選択肢脂肪注入による乳房再建の最前線
新しい選択肢脂肪注入による乳房再建の最前線 脂肪注入による乳房再建は新しい選択肢です。横浜の武藤真由先生や角田裕衣先生は、自然な仕上がりや左右対称性、短時間・日帰り可能といったメリットを強調しています。ただし、脂肪注入だけでの再建は複数回の施術が必要であり、保険適用も現状では難しいため、適応には制約があります。

根治性と整容性の両立を目指して
乳がん治療においては、根治性と整容性の両立が重要です。東京医科大学の石川孝教授は、抗がん剤の進歩により腫瘍が消失しても、細胞レベルでの確認や部分摘出の必要はあり、治療技術の向上により、根治は可能になったものの、左右差があれば乳房温存とは言えないといいます。

乳がん経験者の方のパワー
今回主催された乳房再建サロンの経験者様、 自ら経験者にも関わらず、その経験をたくさんの人の役に立てたいという強いパワーを感じました。 講演された先生方のお話を聞いても、実際に何を選べばいいのか迷うこと、不安なことだらけだと思います。 そんな時にたくさんの経験者の経験談がどれだけ有力な情報になるかは計り知れません。

私たちPMU渋谷も、"あのとき一目でわかる情報サイトが欲しかった"という乳がん患者様のお声からInstagramにて『がん情報サイト(PMUアピアランスケア渋谷)』を立ち上げました。 がん情報サイトはこちらから おかげさまで全国各地のサバイバー様、 そしてサポーターとして活動されている方とSNSでつながりながら情報交換させていただいています。 今回の講演会ではたくさんの"つながり"を目にしました。 私たちの現場での経験やこのような患者会への参加を通して、乳房再建という選択があること、アピアランスケアアートメイクがあること、また抗がん剤による脱毛や皮膚のトラブルに対して美容医療があることを当クリニックを通して発信していきながら、必要な方のサポートをしていきたいです。 女性特有の疾患だからこそ、 乳がんを告知された方だけではなく、すべての女性に、私ごととして知っていただきたいと思います。 ご感想や、お問い合わせもぜひお待ちしております。 ―――――――――――――――――― PMUアピアランスケア渋谷 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-18-1クレインズパーク4階(渋谷の森クリニック内) 最寄り駅:明治神宮前駅 7番出口徒歩5分 渋谷駅宮益坂口徒歩8分 電話番号:03-6427-7350 HP HPはこちら LINE LINEはこちら Instagram Instagramはこちら ――――――――――――――――――